米国の経済指標の中でも、特に重要視されている雇用統計。
7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落して始まり、午前9時50分現在は前日比430ドル94セント安の2万9496ドル00セントで推移している。取引開始前に9月の米雇用統計が発表され、米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めのペースを緩めるほどではないとの受け止めから、株に売りが出ている。
一体何があったのか解説します。
目次
米雇用統計とは!?
米国雇用統計とは、アメリカの雇用の情勢(失業している人数や就業している人数など)を調査した統計の一つです。
発表時期 | 原則、毎月第1金曜日 <夏時間> 日本時間 21:30 <冬時間> 日本時間 22:30 |
発表内容 | 「失業率」「非農業部門雇用者数」「週労働時間」「平均時給」「建設業就業者数」 「製造業就業者数」「金融機関就業者数」など計10数項目の指標を発表 |
発表機関 | アメリカ労働省 労働統計局 |
調査対象 | 全米の約16万の企業や政府機関のおよそ40万件のサンプルを対象に調査 |
調査対象期間 | 毎月12日を含む1週間 |
中でも特に「失業率」と「非農業就業者数」の2項目が注目されている。 FOMC(連邦公開市場委員会)の金融政策の決定においても重視される指標の1つであるといえます。
・失業率
労働力人口(16歳以上の働く意志を持つ人達)のうち、失業者*の占める割合です。
・非農業部門雇用者数
農業部門を除く産業分野で、民間企業や政府機関に雇用されている人の数です。
自営業や農業従事者は調査対象に含まれないようです。
米雇用統計 事前予想と結果
下記の表が9月雇用統計の結果です。
結果 | 市場予想 | |
雇用者数 | 26.3万人増 | 25.0万人増 |
失業率 | 3.5% | 3.7% |
平均時給 | 5.0%増 | 5.1%増 |

結果としてほぼ市場予想通りだけど引き続き高い水準が続いていますね。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の見方
市場では「依然として労働市場の過熱感は強い」との声が目立ち、FRBが9月に続いて11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で通常の3倍の0.75%の利上げ、12月以降も大幅利上げを続けるとの見方が強まった為、株に売りが出ている。
引き続き雇用統計を注目したいところである。
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